研究課題
基盤研究(C)
単細胞生物として誕生した我々の祖先は、「多細胞化」という大進化を遂げたことで、この地球上へ多種多様な多細胞生物の繁栄をもたらした。単細胞生物がどのようにして多細胞性を獲得したのか、その仕組みを理解することは進化生物学における重要課題である。多細胞性獲得の鍵を握るのは細胞間コミュニケーションであり、細胞間コミュニケーションシステムの進化発生学的解析は、大進化という謎の解明に向けて有効なアプローチとなる。そこで本研究では、単細胞期と多細胞期の2つの生活環をもつ原生生物(細胞性粘菌)に着目し、細胞性粘菌の中でも祖先的な細胞間コミュニケーションシステムによる多細胞化メカニズムを分子レベルで解明する。