研究課題
基盤研究(C)
亜科内に「単独性」から「真社会性」まで様々な社会性発達段階を有し、巣の構造も顕著に多様であるハラホソバチ亜科に焦点をあて、社会性発達の程度と巣の建築様式(サイズ・構造・巣材など)の複雑さは相関するのかを明らかにする。ハラホソバチ亜科の中でも、社会性や営巣生態が特に多様なグループについて種間系統関係仮説を構築し、この仮説をもとに、カリバチの巣建築様式の進化とそれに伴う社会性の発達があったのかを考察する。社会性昆虫にとって巣は、幼虫の保護以外にも多様な機能を持ち、個体間の社会的相互作用の場でもある。本研究の成果は、カリバチにおける社会性進化過程の解明に大きな進展をもたらす可能性がある。