研究課題
基盤研究(C)
海洋の深場サンゴ礁域「ラリフォティックゾーン」(水深150m前後)には僅かに太陽光が到達するものの、その波長は海水に吸収されにくい470nm前後の青色光に限定される。そのような光環境に生息する深海魚の中には青色光を吸収し、別の色の蛍光として再放出する「生物蛍光」の機能を有する種が存在する。彼らは、青色光のみが供給される単調な光環境の中に自ら「色彩」を生み出すことで、独自の視覚コミュニケーションに用いているものと予想されるが、それを検証した研究はない。本研究は世界トップレベルの深海魚飼育技術を有する「沖縄美ら海水族館」と連携することで深海魚が蛍光する生態学的意義を明らかにしようとするものである。