研究課題
基盤研究(C)
植物がいつ開花し、どれくらい種子繁殖に投資するのかといった繁殖戦略は、植物の適応度を大きく左右する。そのため、繁殖形質は厳密に制御されていることが知られている。例えば開花タイミングは温度や日長といった季節シグナルに応答することにより、ストレスの多い時期を回避しつつ、訪花昆虫が利用できる時期に花を咲かせている。ハクサンハタザオでは、集団の大半の個体が何らかのウイルスに感染し、感染状態で数年以上繁殖を繰り返しながら生存し続ける。本研究では、「ウイルスの持続感染に対する植物の繁殖戦略」の解明を目的とし、ウイルスの持続感染下での植物の繁殖形質の変化と、その適応的意義、分子機構について明らかにする。