研究課題
基盤研究(C)
軸索起始部(AIS)は神経細胞における活動電位発生の場として知られる。AISの長さは細胞毎に異なり、このことが個々の細胞の興奮性や神経回路の機能を決定する上で重要な役割を果たす。ニワトリ脳幹の聴覚神経核である大細胞核は周波数局在性を有し、高音域の細胞は低音域の細胞よりも短いAISを持つ。このAISの短縮はCDK5/p35の活性化により促進され、微小管の安定化により抑制される。これらのことから、本研究ではNMの高音域と低音域の細胞のAISの短縮におけるこれら正と負の制御機構の相互作用を明らかにし、脳領域や細胞種間で見られるAIS長の多様性の形成メカニズムの解明を目指す。