研究課題
基盤研究(C)
吃逆(しゃっくり)は一般に良性で一過性だが、1ヶ月以上持続する難治性吃逆では患者のQOLを著しく低下させる。吃逆の神経機構は未だ不明な点が多く、治療は経験則に基づいて行われている。脳幹領域の発生・分化に不可欠な転写因子としてPhox2b遺伝子が知られており、我々はPhox2b陽性ニューロンにチャネルロドプシンを発現させた遺伝子改変ラットを作成した。そしてこの新生ラットの頭部背側に青色光を照射すると吃逆様リズム運動が誘発されることを偶然発見した。さらに脳幹-脊髄を摘出した標本でも青色光により吃逆様活動を誘発できることを明らかにした。本研究では脳幹-脊髄摘出標本を用いて吃逆中枢の全容を解明する。