研究課題
基盤研究(C)
近年、がん細胞へのマイコプラズマ感染が病態の発症や進行に関与していることが疫学調査より報告されているが、その詳細なメカニズムは不明である。申請者は最近、マイコプラズマに感染したがん細胞では、リンパ球増殖抑制作用が認められることを見出し、その制御因子としてマイコプラズマ由来アルギニン代謝制御タンパク質Arginine deiminase (ADI) を同定した。本研究課題では、独自のADIに対するモノクローナル抗体を樹立し、がん患者の血清や組織におけるがん病態の腫瘍マーカーとしての利用に展開する。さらに、ADIをターゲットにしたがん治療薬を目指し、中和抗体や低分子化合物阻害剤を開発する。