研究課題
基盤研究(C)
エキノコックス症 (包虫症、echinococcosis) は多細胞寄生虫(蠕虫)のエキノコックス属寄生虫が臓器、特に肝臓で幼虫が増殖することにより肝機能障害などが現れる人獣共通感染症である。死亡率が高く、全世界的に感染が拡大しているが、原因となる幼虫を完全に死滅させる駆虫薬 (治療薬) は未開発であり、脅威である。本研究では微生物代謝物、植物などの天然資源から殺エキノコックス化合物を見出す。近年、維持・管理の難しいエキノコックス幼虫の新規培養法が報告された。既報の培養方法を参考に幼虫の大量培養・維持方法を確立し、活性評価に用いる。見出したシーズ化合物は共同研究者と創薬展開を進める。