研究課題
基盤研究(C)
老年性腎疾患の発症がどのような分子基盤を背景に腎組織の加齢性変化を誘発するのかは、十分に理解されていない。これまでに申請者は、酸化ストレスの下流標的として、WNTシグナル阻害分子sFRP4遺伝子を同定し、さらにその遺伝子欠損マウスの作製・解析を行うことで、sFRP4の機能喪失によるWntシグナルの活性化が、腎組織での加齢性変化を加速させることを見出しつつある。本研究では、腎臓老化におけるWntシグナル活性化細胞の細胞動態を細胞系譜解析により精査すると同時に、その局面において腎組織の加齢性変化を促進している分子実体を同定する。それらの研究成果をもとに、老年性腎疾患の発症に関わる新たな分子基盤の導出を試みる。