研究課題
基盤研究(C)
ヒトを含む哺乳類は膝状体系と膝状体外系の 2 つの視覚経路を持ち、膝状体系が映像認識を担う主要な視覚経路であるのに対して、鳥類以下の脊椎動物では膝状体外系が圧倒的に優位である。進化過程で視覚脳が視蓋から終脳へ移行し、それに伴って主要な視覚経路が膝状体外系(視蓋遠心路)から膝状体系 (視床遠心路)へと変化したと考えられる。本研究で は、視覚脳の移行に伴う視覚経路体制の変化が発生過程でのどのような違いによって起こるのかを明らかにすることを目的とする。視神経回路全体の可視化の技術を駆使して哺乳類の視神経の向視床性と鳥類の視神経の向視蓋性の要因を解明し、 視覚経路体制変化の進化的背景について考察する。