研究課題
基盤研究(C)
炎症性サイトカインであるインターロイキン6(IL-6)は生体の恒常性維持や生体防御で働く一方、その制御の破綻は慢性炎症や二次的な腫瘍関連炎症を引き起こし、過剰な活性化はサイトカインストームの要因となる。最近申請者らはマウスマスト細胞において、転写因子GATA2が結合するIl6 -39 kbp領域がIl6の転写活性化に必須であることを報告した。しかし興味深いことに好塩基球やマクロファージでは同領域を欠失してもIl6の発現誘導に影響しなかった。本申請課題では、生体防御における機能を共有する好塩基球とマスト細胞に着目し Il6 の転写制御機構の相違とその生理的意義を解明することを目的とする。