研究課題
基盤研究(C)
血中に循環する腫瘍細胞は、浸透圧やせん断応力等の影響を強く受け、その多くは死滅する。わずかな腫瘍細胞だけが血流で生存ると考えられているが、その生存戦略は十分には解明されていない。本研究は、上皮性悪性腫瘍を中心に、血流中での腫瘍細胞の生存戦略の解明を目的とする。申請者は、これまでに、ヒト臨床病理検体やマイクロ流路チップを用いた解析から、腫瘍細胞は周囲に顆粒や赤血球を纏うことで、せん断応力による破壊を逃れている可能性を指摘した。本研究では、①病理検体での各種染色実験、②in vivo解析、③マイクロ流路チップ解析を統合してこの生存戦略を分析する。