研究課題
基盤研究(C)
血友病患者では、繰り返す関節出血により滑膜炎が生じ、関節障害に至る。インヒビタ―が産生された場合、活性型血液凝固第VII因子(FVIIa)が投与される。FVIIaは血中半減期2時間と短いが、半減期を超えた長期的出血抑制効果を有し、これは血管周囲組織に蓄積したFVIIaが担っている可能性がある。組織に蓄積したFVIIaが関節出血を抑制する機序として、1)出血部での凝固反応の促進、2) 滑膜炎の抑制による易出血性の改善、の2つの可能性を考えた。本研究では、FVIIaが組織へ蓄積する機序と、蓄積したFVIIaによる出血抑制機序を明らかにする。