研究課題
基盤研究(C)
脳脊髄液が産生・流出される脳室の表面は、運動性多繊毛を持つ上衣細胞と、一次繊毛を持つ神経幹細胞に覆われている。運動性多繊毛は、協調的に波打ち運動をすることで脳脊髄液を循環すると考えられた。巨頭症と神経発達障害を示す患者さんからKif6遺伝子変異を発見され、Kif6遺伝子変異マウスの脳室を解析した。Kif6は微小管上をプラス端方向へ移動するモータータンパク質で、運動性多繊毛を制御していた。Kif6遺伝子変異による巨頭症は運動性多繊毛の運動障害による脳脊髄液の脳室内停滞によるものであったが、神経発達障害の原因はわかっていない。本研究では、運動性多繊毛による神経幹細胞のメンテナンス機構を解明する。