研究課題
基盤研究(C)
リステリア(Listeria monocytogenes)は、脳炎や髄膜炎、菌血症などの症状を示す人獣共通感染症を引き起こす細胞内寄生菌で、低温流通・長期保存技術が発達した食品衛生分野における感染予防は重要な課題である。これまでにこの主要病原因子LLOが膜ラフトに集積して孔形成非依存的に非受容体型チロシンキナーゼを活性化し、インフラマソーム応答を介して感染病態を重症化させることを見出した。しかしLLOがインフラマソームの亢進に至る分子機序は不明な点が多い。本研究ではLLOが膜ラフトに集積する分子機序、およびSykの下流でインフラマソーム構成因子を直接修飾するシグナル分子を同定することを目指す。