研究課題
基盤研究(C)
がん悪液質は、食欲不振、骨格筋、脂肪減少、体重減少、うつ、全身衰弱などを引き起こすがんの合併症である。がん患者の50-80%に発症し、がんの死因の20%を占める。また、がん悪液質は、がん治療を困難にし、患者の生活の質を低下させる。しかし、現在のところ有効な標準治療法は無い。がん悪液質の発症・進行は、がんに伴う脳の視床下部の炎症と密接に関わっている。がん悪液質モデルマウスの視床下部の遺伝子発現解析を網羅的に行ったところ、新規の炎症に関わる分子を同定した。そこで、本研究では、それらの機能解析を行い、がん悪液質の治療につながる可能性のある新たな分子メカニズムを明らかにすることを目指す。