研究課題
基盤研究(C)
主要組織適合遺伝子複合体クラスII(MHCII)はCD4陽性ヘルパーT細胞への抗原提示を担う分子であり、獲得免疫システムの根幹となる機能を果たしている。抗原ペプチド-MHCII複合体 (pMHCII)は多様な立体構造をもち、その立体構造の違いが自己および病原体に対するT細胞免疫応答に影響を与える可能性が古くから示唆されてきたが、科学的な実証は困難であった。本研究では、独自に見出してきたLAG-3によるpMHCIIの構造的安定性の識別と選択的免疫応答抑制機構に焦点を当て、pMHCIIの構造多様性が獲得免疫システムに及ぼす影響の実態、分子機構、生物学的意義を個体レベルで明らかにすることを目指す。