研究課題
基盤研究(C)
申請者はこれまでに、HER2陽性乳がんの抗HER2薬奏効性マーカーとしてHSD17B4プロモーターの高メチル化を同定し、HSD17B4発現消失による解糖系への依存度の上昇が抗HER2薬の感受性の増強に関わることを明らかにした。また最近、HSD17B4が細胞膜環境(脂質ラフト、膜柔軟性など)に影響している可能性を得た。本研究では、HSD17B4発現消失により、どのような細胞膜環境の変化が誘導されるのか、その変化が如何に抗HER2薬の感受性を増強するのかを明らかにする。本研究により、多くの膜受容体標的薬の奏効の新しい機構が解明され、これら標的薬の抗腫瘍効果を高める治療法の開発に繋がる可能性がある。