研究課題
基盤研究(C)
癌で高発現している熱ショックタンパク質70はがん特異的に細胞膜表面に局在する(mHsp70)ことが報告されている。転移や放射線治療耐性など、癌の増悪を促進することが示唆されているが詳細は明らかではない。そこでmHsp70の機能を明らかにするために抗mHsp70特異的抗体を作製した。作出抗体は膵癌細胞を移植した担癌マウスにおいて、強力な抗腫瘍効果を示した。そこで作製抗体の抗腫瘍効果発現に至る作用機序を明らかにすることを目的とする。さらにより強い抗腫瘍活性を示すよう抗体の構造を改変し、ヒト化抗体を取得する。膵癌以外に治療対象となりうる癌種を明らかにしたうえで抗腫瘍薬としての臨床応用を目指す。