研究課題
基盤研究(C)
状況に応じて適切な運動を行うことは動物の生存に不可欠である.たとえばリスは餌となる木の実を求めて巧みに木に登る一方で,捕食者がいれば一旦木登りをやめ,じっとそれらが通り過ぎるのを待つ.このような意思にもとづく運動制御を理解するには,動作の開始・実行といった『動』の側面に加え,場面に応じて適切に運動を停止させる『静』の側面の理解も必要となる.本研究では運動実行だけでなく『運動の停止および中止』を測る課題を構築し,頭部固定下マウスに行わせる.また高次運動野神経細胞をその特徴によって細分化し,それぞれの活動を計測・制御することを通じて,適切な行動実行と抑制を実現する神経回路メカニズムを明らかにする.