研究課題
基盤研究(C)
光環境が不安・恐怖の制御に与える影響の解明は、不安障害治療の新たなアプローチにも繋がる重要な課題である。本研究では、光環境に応答した行動リズム制御と、恐怖条件付け学習の双方への関与が示唆されるセクレトグラニンⅡ(Scg2)遺伝子の役割に焦点を当て、異常な光環境が不安・恐怖学習に及ぼす影響の分子機構の解明を目指す。Scg2欠損マウスを用いた行動解析等により、異常な光環境が誘発する学習障害、うつ様行動、ストレス応答に同遺伝子が関与しているか確かめる。また、SCG2由来ペプチドが惹起する細胞内応答を明らかにし、Scg2の作用を標的とした分子標的薬開発の端緒として、効果的な類似分子の検索を行う。