研究課題
基盤研究(C)
幻聴に代表される聴覚機能障害は覚せい剤中毒や統合失調症で頻回に認められ、その症状はドパミンD2受容体阻害剤により改善する。しかしながらドパミン系がどのように聴覚認知機能を調節しているのか不明な点が多い。本研究では、聴覚情報処理に関連する大脳基底核領域である線条体尾部を神経支配する中脳ドパミン神経群に着目し、その生理学的性状や聴覚認知における役割を明らかにする。それにより、幻聴に代表されるヒト聴覚認知機能障害やドパミンD2受容体阻害を主作用とする抗精神病薬の作用機序の理解へとつなげる。