研究課題
基盤研究(C)
アトピー性皮膚炎は,激しい痒みを伴う慢性の炎症性皮膚疾患である。アトピー性皮膚炎の痒みの発生に関わる皮膚内因子が数多く発見されているが,末梢からの痒みシグナルを高次脳中枢へ伝える脊髄後角での伝達機構に関しては,未だ不明な点が多い。研究代表者らは,脊髄においてニューロキニンB(NKB)を介した新たな系路の存在を発見した。そこで,本研究では,感覚神経から遊離されたNKBが作用するNKB受容体(NK3R)の発現分布と発現細胞(ニューロンやグリア細胞など)の同定とその性質を明らかにし,脊髄における新たな痒みの伝達経路を解明する。