研究課題
基盤研究(C)
超ストレス社会や超高齢社会がもたらした精神疾患の克服は急務の課題となっている。これまでに申請者はうつ病態との関連性が深い脳内炎症に着目し、漢方薬が抗炎症型ミクログリアの増強および血液脳関門を構成する脳微小血管内皮細胞を介して、加齢に伴ううつ発症を抑制する可能性を老化モデルマウスを用いて示してきた。また、このユニークな作用機構として抗炎症性サイトカインであるIL-4の作用が介在することが推察された。そこで本研究課題では、漢方薬がミクログリアや脳微小血管内皮細胞においてIL-4の感受性を増強させる機序を明らかにすることで、将来的にうつ発症抑制に有効な脳内炎症制御メカニズムの解明を目指す。