研究課題
基盤研究(C)
ANCA関連血管炎は、肺や腎臓などの小血管の炎症により重篤な臓器障害をきたす免疫難病の1つである。病態の背景には好中球細胞質に存在するミエロペルオキシダー ゼ(MPO)などに対する自己抗体があり、血管内での好中球の過剰活性化の根源と提唱されている。患者では複数種の抗MPO抗体が検出されるが、健常者でも一定数で自己抗体の保持が知られており、血管炎を誘導する自己抗体の特性やそれによる好中球活性化の機序はわかっていない。本研究では、ANCA関連血管炎を発症する抗MPOモノクローナル抗体を取得し、in vitro解析や患者サンプルでの検証を通じて、疾患特異的治療法の発見や薬剤標的探索を目指す。