研究課題
基盤研究(C)
脳小血管病(small vessel disease: SVD)は、血管性認知症の主要な原因であり、アルツハイマー病といった加齢性疾患の発生とも関係する。申請者はこれまでSVDを有するヒト疾患脳に対して、科研費を得て先進的な高解像度3D病理学的解析手法の開発に携わり、SVDの病理基盤の体系化に取り組んできた。これにより、同じSVDに属する疾患であっても、疾患ごとに血管平滑筋や白質変性の空間的分布が異なる可能性を見出した。本研究ではその成果を発展させ、最先端の技術を駆使することで加齢に伴って生じる各疾患における脳血管網内の選択的脆弱部位=“フレイル”と、その規定因子を同定し、病態解明につなげる。