近年、中枢神経に局在する髄鞘蛋白であるミエリンオリゴデンドロサイト糖蛋白(MOG)を認識する自己抗体(抗MOG抗体)が、中枢神経系炎症疾患の第2の新規自己抗体として認識されつつある(抗MOG抗体関連疾患:MOGAD)。その臨床的特徴は明らかになりつつも、その病態、特に補体の関与は明らかでなく、解明されれば、新規治療ターゲットになりうる。本研究では、年間5-10例と見込まれる抗MOG抗体関連疾患の入院症例で、血漿・脳脊髄液を採取し、活性化補体の測定を網羅的に行う。既に補体系の関与が明らかな抗AQP4抗体陽性視神経脊髄炎や、他の中枢炎症疾患でも同様に検体を採取・測定し、抗MOG抗体における補体の関与を明らかにする。
|