| 研究課題/領域番号 |
24K10899
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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| 研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
石川 仁 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, QST病院, 病院長 (70344918)
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| 研究分担者 |
尾池 貴洋 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (10643471)
丸尾 和司 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10777999)
中村 和正 浜松医科大学, 医学部, 教授 (20284507)
吉岡 靖生 公益財団法人がん研究会, 有明病院 放射線治療部, 部長 (30379242)
石山 博條 北里大学, 医学部, 教授 (60343076)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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| キーワード | 前立腺癌 / 高精度放射線治療 / 粒子線治療 / 小線源治療 / オリゴ転移 |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究では,前立腺癌に対する放射線治療技術別の成績の詳細な解析により,現代版の標準治療法を確立し,背景因子別に治療法間の比較を行うことで患者の特徴に合った治療法選択の支援ツール開発を目指す.さらに,国内ではエビデンスの乏しい術後救済照射,オリゴ転移に対する局所照射に対する高精度放射線治療の有用性を明らかにし普及させる. また、重粒子線治療を比較対象とするために,生物モデルを用いた分割回数の変化による生物学的効果比(RBE)の推定と生物実験での裏付けも行う.
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| 研究実績の概要 |
高リスク前立腺癌に対する重粒子線治療の第2相試験の観察期間が終了してデータ解析中である。中リスク前立腺癌に対する陽子線治療の第2相試験、IMRTのレジストリ事業は、観察期間が秋で終了するため、代表者会議を開催し欠損データ入力を依頼し、現在クリーニングを開始したところである。来年度はこれらの結果をそれぞれ公表するとともに、マッチングに関する協議を行うこととしている。また、JROSGの泌尿器腫瘍班で付随研究を公募することとして、これまでに2件の応募があった。次年度前半に研究テーマの選考を行い、収集するデータが生じた場合の対応を検討することとなった。定位照射に関しては、局所ブーストに関する臨床研究結果をまとめて、これまでの成績と比較してよい適応患者の検討を行う。
前立腺癌細胞株DU145、PC3、臨床使用されるRBEの根拠細胞株HSG、ならびに非前立腺由来ヒトがん細胞株31種について6 cm幅拡大ブラッグピークビーム中心部(線量平均LET約47 keV/mm)におけるRBEを評価した。結果、D10におけるDU145、PC3、HSGのRBEはそれぞれ1.7、1.7、2.0だった。同条件における非前立腺由来ヒトがん細胞株31種のRBE中央値(25-75パーセンタイル値)は2.2(2.0-2.7)だった。以上から、前立腺癌のRBEは臨床腫瘍中で相対的に低く、したがって前立腺癌に対する重粒子線治療においては処方する臨床線量を過大評価している可能性が示唆された。来年度以降はこれをさらに研究するために分割照射がRBEへ与える影響を検討する予定である。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
IMRT、重粒子線治療、陽子線治療、X線定位照射のそれぞれの臨床試験は予定通りに進捗していることで、それぞれの結果公表とともに、今後の治療間の比較に関する研究テーマに関しても公募できる状態に至った。また、すでに2件の応募も受け付けている。Web会議で今後のデータクリーニングやデータ補完、追加の収集法も検討、および決まった方法の周知も実施できている。また、定位照射、小線源治療の新たな臨床試験も現在検討している。 一方、重粒子線治療に関しては、欧州と日本ではRBE予測生物モデルが違いがあり、これまでの線量分割別の長期成績に再検証が求められている。そのような中、今回、前立腺癌の複数の細胞株を含めた多くの腫瘍細胞株を用いた基礎実験で前立腺癌のRBEが基礎実験で小さいことが実証できたことは、今後の臨床試験を実施するうえで大きな意義があると考える。最終目標である分割照射時にどう変化するかを検討することは、今後の臨床試験を企画するうえで重要なトランスレーショナル研究になり得る。
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| 今後の研究の推進方策 |
粒子線、IMRTの前向き研究では1400例の前向きデータが得られるため、これらを比較検討することでそれぞれの治療に適した患者群の同定が可能になると考える。一方で、前立腺癌の根治的放射線治療では、適切なホルモン療法併用法および線量分割法、有害事象対策は今後の前立腺癌放射線治療の展開のためには重要な検討課題であり、これらを1つ1つ解決する方法を検討するミーティングを増やし、迅速に情報共有し、研究テーマを検討することとした。実際、2024年4月から12月までのミーティングは3回であったが、2025年1月からは3回開催して研究テーマの公募も開始した。 さらに研究を推進するために、本グループメンバー主軸とした研究会を企画し、本活動を周知していくことで研究協力者を獲得して研究の輪を広げる予定である。 また、生物研究に関しては、物価の高騰等による影響で研究費が不足したため、配分を若干増額することとして対応することで合意が得られた。
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