| 研究課題/領域番号 |
24K10919
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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| 研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
小俣 卓 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (50901352)
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| 研究分担者 |
高梨 潤一 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00302555)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2027年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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| キーワード | ミトコンドリアカクテル / けいれん重積型(二相性)急性脳症(AESD) / ASL法 / MRスペクトロスコピー(MRS) / けいれん重積 / 興奮毒性 / 小児急性脳症 / 急性脳症 / ミトコンドリアカクテル薬 / Arterial spin labeling |
| 研究開始時の研究の概要 |
1). 早期診断と診断基準の向上のために,AESDにおけるASLの特徴を明らかにする. 小児の発熱に伴うけいれん重積患者において,ASLの特徴をまとめ,5年後に想定される次回の小児急性脳症ガイドラインのAESDの診断基準に含めることが適切か評価する. 2). ミトコンドリアカクテル薬の有効性を評価する. ASL・MRSを用いて有効性を評価し, 小児急性脳症ガイドラインに,推奨グレードをもって記載されるための結果を提示する. 3). 急性脳症の確定診断のため,特殊な小児の急性脳炎の鑑別する 急性脳炎もけいれん重積発作で発症することが多く, 病態解明をはかると同時に,病原体の同定,自己抗体の測定も行う.
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| 研究実績の概要 |
本研究は、日本で最も頻度の高い小児急性脳症であるけいれん重積型(二相性)急性脳症(AESD)において、発症早期からの脳灌流・代謝変化を非侵襲的に可視化するMRI(ASLおよびMRS)技術の有用性を評価し、ミトコンドリアカクテル療法の予防的有効性を検証するものである。令和6年度には以下の2つの成果が得られ、いずれも英文誌に発表された。 ミトコンドリアカクテルの予防効果に関する後方視的研究:発熱を伴うけいれん重積で入院した小児において、24時間以内にミトコンドリアカクテルを投与した41例と、非投与の39例を比較。AESDの発症率および神経学的予後(PCPC)を評価し、投与群で有意な発症抑制効果を認めた(Journal of the Neurological Sciences誌に掲載)。 ASLを用いた脳灌流評価に関する症例報告:拡散強調画像(DWI)でbright tree appearanceを示さなかったAESD症例において、ASLで急性期に過灌流所見を認め、同部位に後の萎縮を認めた。ASLの高感度な診断補助ツールとしての可能性が示された(Brain and Development誌に掲載)。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、AESDを中心とした興奮毒性型急性脳症における発症予測・早期診断および予防的治療評価の確立を目的とし、MRIのarterial spin labeling(ASL)およびMRスペクトロスコピー(MRS)を用いた画像指標の確立と、ミトコンドリアカクテル療法の有効性の可視化に取り組んでいる。 初年度には、ASLによる早期診断の有用性、およびミトコンドリアカクテルの発症抑制効果に関する2報の英文論文を発表した。これに続き、本年度はMRSによる脳内グルタミン濃度の変動に着目し、軽症興奮毒性型脳症(MEEX)とAESDとの鑑別、ならびにミトコンドリアカクテルの治療効果判定指標としての有用性を検討している。 具体的には、発熱を伴うけいれん重積で入院した6歳未満の小児4例を対象に、ミトコンドリアカクテルの投与有無・時期、MRS上のグルタミン変動、臨床経過との関連を後方視的に検討。早期投与例ではグルタミンの上昇が認められつつもAESDへの進展はなく、治療効果の画像的評価としてMRSの有用性が示唆された。この成果は2025年度中に国際学会での発表を予定しており、本研究の成果を国内外に発信し、早期診断法および予防的治療の確立に向けた議論の深化が期待される。今後は、対象症例のさらなる蓄積と、ASLおよびMRSによる経時的な脳機能変化の標準化・定量化を通じて、診断基準や治療戦略への実装に向けた研究を継続する。
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| 今後の研究の推進方策 |
本研究では、AESDにおける早期診断と予防的治療介入の確立を目指し、ASLやMRSを用いた画像所見とミトコンドリアカクテル療法の有効性について検討している。今後は以下の方針で研究を推進する。 ASLによる早期診断精度の向上:これまでの検討で、発症初期からの脳血流変化がASLで捉えられる可能性が示唆された。今後は、症例数を増やし、けいれん重積後の脳灌流変化パターンを整理し、AESD診断への有用性を検証する。特に、ASLを他の急性脳症との鑑別や予後予測にも応用できるかについて評価する。 MRSを用いた興奮毒性の評価と治療反応の解析:MRSにより確認されたグルタミン濃度の上昇が、興奮毒性と関連する早期の変化として捉えられることが明らかになりつつある。今後は、経時的な変化と臨床転帰の関係をさらに検討し、MRS所見が治療効果のモニタリング指標となり得るかを評価する。 ミトコンドリアカクテル療法の介入効果と病型分類への応用:後方視研究で示された早期投与の有効性に基づき、今後は前向きにデータを蓄積し、治療タイミングと予後との関連を明らかにする。特に、軽症例(MEEX)のなかにAESDへの進展が抑えられた可能性がある症例も含まれていると考えられ、病態のスペクトラムとしての理解を深める。 これらの研究成果をもとに、画像評価を取り入れた早期診断法や治療アルゴリズムを臨床現場に応用可能な形で提案し、将来的には小児急性脳症診療ガイドラインの診断基準・治療指針に反映させることを目指す。
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