研究課題
基盤研究(C)
好中球は生体の感染症防御反応に重要な免疫細胞であるが、分化制御メカニズムに関しては未解明な側面が多い。重症先天性好中球減少症(SCN)の原因遺伝子としてWAS (Wiskott- Aldrich Syndrom) が同定されたが、細胞骨格形成制御因子のWAS変異と好中球分化異常の関連性は不明瞭なままである。我々はこれまでにSCN特異的iPS細胞を利用して、好中球分化抑制への関与が示唆される因子を見出した。そこで本研究では、本因子をターゲットとした詳細な解析を行い、SCN疾患の病態の解明と新たな治療開発への応用、さらに免疫応答の正確な調節に対する新たなアプローチの提供を目指す。