研究課題
基盤研究(C)
MECP2重複症候群は、X染色体にあるMECP2遺伝子を含むXq28領域が重複することによって引き起こされる疾患である。重度の精神運動発達遅滞、乳児期からの筋緊張低下、治療抵抗性のてんかん発作、繰り返す呼吸器感染症が高頻度に認められる。確立された治療法はなく、対症療法と療育に頼っているのが現状である。患者の多くは30歳代までに重症感染症が原因で亡くなってしまう。申請者は、繰り返し重症化する感染症に着目した。「重複領域にある遺伝子の過剰発現により、感染症とは別の原因からくる炎症反応が、感染症からくる炎症反応を助長しているのではないか」と疑い、iPS細胞を用いて明らかにする。