研究課題
基盤研究(C)
一過性骨髄異常増殖症(Transient abnormal myelopoiesis: TAM)は、近年増加しているダウン症児の生下時に合併する前白血病疾患である。TAM患者のうち約60%は自然寛解するが、約20%は死亡し、残りの約20%は一度寛解を経た後、さらに数年以内に追加変異を獲得し、急性巨核芽球性白血病(DS-AMKL)へと進展することが知られている。本研究では、このTAM/DS-AMKLモデルを用いて、TAMの責任遺伝子であるGATA1変異の獲得に着目し、がん細胞のクローン進化過程における「特定の遺伝子摂動が次の部位特異的遺伝子変異を誘導する機序」の解明を目標としている。