研究課題
基盤研究(C)
ダウン症候群の特性として知的障害を挙げることが出来るが、発症メカニズムは未だ十分に解明されていない。多くの中枢神経疾患に神経炎症の関与が示唆され、中枢神経系の免疫担当細胞であるミクログリアの動態が注目されている。ダウン症候群についても、モデルマウスや患者死後脳の解析からミクログリアの過剰活性化が示されている。染色体工学技術を用いて新たに作成したダウン症モデルラットにおいても、記憶学習障害、海馬ミクログリアの過剰活性化が観察された。ラットはマウスより高度な脳機能を有することから、このモデルラットの病態はより疾患に近いと考えられる。このモデルラットを用いて知的障害発症メカニズムの解明に迫りたい。