研究課題
基盤研究(C)
多様な臨床像を示す「染色体欠失症候群」において、数Mbに及ぶ欠失領域に存在する複数の遺伝子や発現調節配列が、各症状の発症にどのように関連するかは十分に理解されていない。本課題では、4p欠失症候群と22q11.2欠失症候群患者由来iPS細胞株を用い、病態モデルの開発と発症機序の解明を目指す。両症候群の主症状である特徴的顔貌や口蓋裂は、発生初期に生じる神経堤細胞の異常に起因する。よって本課題では、疾患iPS細胞より神経堤細胞を誘導して病態モデルを確立する。さらに本研究では、染色体立体配座捕捉法(Hi-C解析)を実施して神経堤発生時の染色体構造変化と病態との関連性を明らかにする。