研究課題
基盤研究(C)
我々はこれまでに、慢性肝障害における老化細胞が病態を悪性化させることを明らかにしてきた。本課題では、急性肝障害における老化細胞の機能に注目した。我々の予備的検討から、1)急性肝障害により肝細胞に老化細胞マーカー分子p16Ink4aの発現が一過的に増加すること、2)p16Ink4a発現肝細胞は再生過程において顕著に増殖し再生に寄与すること、3)p16Ink4a発現肝細胞から再生促進因子の分泌が推察されること、が示唆された。本課題では、p16Ink4a発現肝細胞がどのように急性肝障害からの再生を促進するのかについて、その分子メカニズムを解明し、急性肝障害からの肝不全に対する治療法開発の基盤とする。