研究課題
基盤研究(C)
鉄欠乏は貧血の有無に関わらず心不全患者の約50%に認められる主要な心不全の併発疾患であり、運動不耐性や心不全の罹患率、生命予後と関連することが報告されている。しかしながら、鉄欠乏が心不全の病態形成にどのように関与するのかは依然不明な点が多い。本研究では、心不全病態形成における鉄代謝の関与を解明すべく、心臓、特に心筋細胞における鉄貯蔵タンパク質フェリチン特異的オートファジーによる貯蔵鉄利用が心臓機能維持にどのように関与しているか検討する。本研究成果は臨床研究で報告されている鉄剤の投与が心不全患者の心血管死リスクを低減する機序の解明や鉄代謝に着目した心不全の治療法または予防法の開発が期待される。