研究課題
基盤研究(C)
急性呼吸促迫症候群(ARDS)は肺胞の血管内皮細胞の障害により血管透過性が亢進し、血管内水分の肺胞腔への移動・貯留により起こるため、血管透過性調節機構の解明はARDSの病態理解に資することが期待される。申請者らが作出した、ROCK遺伝子欠損マウスでは、ROCK欠損により肺で顕著な血球細胞の漏出、血管透過性の亢進や呼吸機能の低下が確認された。そこで本研究では、生命機能を直接反映する代謝物を網羅的に解析できるメタボロミクス解析により、ROCKの肺血管透過性調節機能のメカニズムを明らかにすることで、ARDSの薬物治療基盤構築を目指す。