研究課題
基盤研究(C)
肺炎球菌により引き起こされる肺炎は市中肺炎の原因として最も頻度が高く、近年の抗菌薬やワクチンの開発にもかかわらず、とりわけ高齢者や糖尿病、慢性閉塞性肺疾患などの基礎疾患を有する人々においてしばしば重症化し致命的となることもある。このような現状から、より優れた抗菌薬の開発だけでなく、いかに生体が肺炎球菌を排除し、その身を守っているか、より細部にわたり解明することは新たな治療戦略の構築に貢献しうると考えられる。本研究では、気道の上皮細胞が産生するSectm1aというサイトカインが、肺の免疫系細胞に作用し、肺炎球菌感染に対する免疫反応を調整する機序を明らかにしていく。