研究課題
基盤研究(C)
我々はこれまで、臨床病理学的見地からの糖尿病による腎障害に関する解析を行い、早期からも見られる結節性病変などが強い予後規定因子であることを示してきた。この解析過程で、2次元病理評価の限界や問題点も認識してきた。糸球体は血管極や尿細管極といった極性を持つが、その極性はほとんど考慮されてこなかった。本課題では、これまで我々が準備してきた学術的独自性の高いX線による非破壊性構造解析システムであるナノCTによる3次元再構築と、組織透明化による解析を用いて、糖尿病による糸球体病変の3次元解析を進める。今後ヒトにおける糖尿病性腎症の発症・進展を診断あるいは治療に応用可能な3次元解析の基盤的成果を目指す。