研究課題
基盤研究(C)
脂腺細胞の培養は困難で、皮脂合成や分泌の機構には不明な点が多い。申請者らは、ラット脂腺細胞の長期間の初代培養に成功し、同細胞が活発に生成分泌する新規の分泌膜小胞「セボゾーム」を発見した。セボゾームはスクアレンなどの皮脂成分を濃縮した脂肪滴および抗菌活性を持つヒストンH3を含む。セボゾームには特定の脂質や蛋白質、オルガネラが選択濃縮されることに加えて、セボゾームに含まれる分子が周辺細胞へ輸送される可能性を発見した。本研究では、セボゾームの構成分子や生成・分泌機構、および構成分子の周辺細胞への移送機構を解明し、さらにセボゾーム分泌の促進・阻害因子を探索し、輸送キャリア開発に繋げる。