研究課題
基盤研究(C)
ADの発症には皮膚バリア機能の破綻、抗菌ペプチドの制御異常と血液における異常な免疫活性化であるが、その機序は不明である。AD患者では末梢炎症が増加しており、中枢炎症にも影響を及ぼして、認知機能を変化させる。末梢炎症で誘発される脳炎の機序の1つに血液脳関門の破壊があるが、AD誘発性脳炎における血液脳関門の役割についてはまだよく分かっていない。この問題に対して申請者は、hBD-3は、炎症を制御し、バリア機能を修復して、血管新生を促進することを発見した。ADモデルマウスの血液脳関門機能が低下していることも確認したことから、hBD-3を介したAD誘発性脳炎の改善という未知の構図が示唆された。