研究課題
基盤研究(C)
骨髄性白血病とリンパ性白血病との間では治療中に細胞形質の相互転換(骨髄系→リンパ系、リンパ系→骨髄系)が起こり、新しい抗がん剤耐性・免疫逃避機序として注目されている。申請者は骨髄性白血病であるにもかかわらずT細胞系分子BCL11BとIL7レセプターが異常発現する一群を見出した。骨髄性白血病の背後にあるT細胞系分子の活性化は、抗がん剤への耐性やリンパ系への逃避を防ぐ治療ターゲットになりうる。本研究では、T細胞系白血病と急性骨髄性白血病で保存された発がん機序に基づき共通の治療標的の同定を試み、細胞形質転換によるがん逃避経路の遮断という新しい治療戦略の開発に繋げる。