研究課題
基盤研究(C)
熱ストレス応答経路(HSR)は、生存上の恒常性維持に必須な生命体共通の環境適応システムである。高血糖やインスリン抵抗性などの慢性的な代謝異常は、HSR本来の適応経路を不活性化して、代謝異常を増悪させており、HSRそのものの機能的回復を図れば、2型糖尿病や動脈硬化症など代謝異常とそれに起因する合併症・併存症を改善させられる可能性がある。本研究ではHSP72を、諸臓器に特異的に発現誘導し、脂肪肝、内臓脂肪過多、膵島機能障害、糖尿病腎症、動脈硬化症、の改善に寄与するかどうか、その分子機序は何かを問うものである。HSR活性化が新規抗糖尿病治療ターゲットの新たな選択肢を増やすことを目指すものである。