研究課題
基盤研究(C)
クローン病は,全層性炎症性腸疾患を引き起こす自己免疫疾患であり,遠位回腸と結腸を侵すが,消化管のいかなる部位にも発生しうる。発症機序はいまだ不明な部分も多く、難治症例が増加している。近年、自己免疫疾患の一つの全身性エリテマトーデス(SLE)の発症機序として、RNA塩基配列の変化(RNA編集)に伴うネオアンチゲンの生成と自己免疫の誘導が報告された。RNA編集は、発癌への関与も指摘されているエピジェネティックな変化として注目されている。今回我々は、このRNA編集理論をクローン病に当てはめ、発症機序をRNA編集の観点から解析するとともに、細胞老化関連分泌形質SASPとの関係を解明する。