研究課題
基盤研究(C)
難治性消化器癌は豊富な腫瘍内間質増生から腫瘍組織内酸素濃度が低く、この低酸素環境に順応して癌の転移・浸潤・薬剤耐性など悪性形質を獲得している。申請者らは同一患者検体から高酸素・低酸素環境で樹立した異なる3Dオルガノイドを6ペア樹立しており、本研究では他の癌種から樹立したオルガノイドと低酸素環境下に対する細胞ストレス応答性を比較・検証する。細胞ストレスマーカー、かつ膵癌の予後増悪因子であるGDF-15をその指標として用い、低酸素環境下と通常酸素下でのその発現レベルの変化、細胞の悪性度や上皮間葉転換マーカーの発現を評価する。さらに、GDF-15発現を抑制する化合物Xによる抗腫瘍効果を検証する。