研究課題
基盤研究(C)
A型急性大動脈解離は、適切な診断と治療が行われない場合、1週間で90%の患者が死亡する極めて重篤な疾患である。最近では若年性発症例が増加している。特徴的な表現型を示さない非症候群性患者群の解離発生の原因は不明であり、遺伝的な関与が推測される。本研究計画では、若年者の大動脈解離の手術時の大動脈壁標本を採取し、single cell ATAC-Sequencingによって若年発症の大動脈解離の原因となる新たな遺伝子の特定を試みる。また特定された異常遺伝子を大規模コホート研究のゲノム解析データでスクリーニングし、有病率の判定とともに、将来的な予防的大動脈外科治療の可能性を探索することを目的とする。