研究課題
基盤研究(C)
血管壁におけるメカノトランスダクションの異常は、多くの血管疾患に関連する。メカニカルストレス感受性チャネルであるTRPM7は基本的な細胞機能を調節する重要な分子である。申請者はこれまでに解離患者標本において、TRPM7が偽腔近傍の平滑筋細胞に高発現していること、また解離マウスの中膜にもTRPM7の増加することを新たに見出した。本研究では、大動脈解離におけるTRPM7活性制御機構とメカノトランスダクションの病態生理学的意義を解明し、中膜脆弱化との関連を明らかにすることを目的とする。本研究により大動脈解離の病態形成分子機構を解明することは、解離の予防的治療戦略の学術基盤となると期待される。