研究課題
基盤研究(C)
神経障害性疼痛は、難治性の強い痛みが遷延し生活の質を大きく損なうため、その治療法の確立は重要な社会的課題である。我々は脊髄腔内に薬剤を投与することにより神経障害性疼痛の症状を引き起こし、世界に先駆けて神経障害性疼痛の評価系を確立し、その発症機構の解明に成果をあげてきた。申請者は、血液凝固と疼痛との関連を示唆する所見から、トロンボキサンA2(TXA2)に着目し、予備実験でTXA2が痛みと関わりをもつ可能性があることを見出した。本研究で神経障害性疼痛に対するTXA2受容体作動薬・拮抗薬の鎮痛効果を明らかにすることにより、全く新しい神経障害性疼痛のメカニズム解明と創薬の開発に繋がることが期待される。