研究課題
基盤研究(C)
BH4は、アルギニンからNOを生成する反応を触媒し電子供与体として寄与している。一方、BH4の酸化型であるBH2は、NOS内に存在するフラビンからの電子伝達がアルギニンの酸化と共役することができず、本来生成すべきNOの代わりに活性酸素であるスーパーオキシドアニオンを生成し、NOSの脱共役という現象を引き起こす。つまり、敗血症における血管内皮細胞障害には、eNOSの補酵素であるBH4/ BH2比率の低下による脱共役が大きく関与することがわかってきた。そこで本研究では、敗血症性臓器障害におけるBH2/BH4の脱共役メカニズムとそれを改善するための治療戦略を検討するものである。