研究課題
基盤研究(C)
本研究では、凝固第IX因子由来ペプチド(F9AP)の機能解析を通して、傷害組織への血流再開が治癒において果たす役割を明らかにする。脳外傷モデルにF9APを静脈内投与した個体では、単に炎症反応が抑制されているのではなく、治癒過程の亢進(細胞増殖)を示唆する遺伝子発現様式を呈していた。F9APは炎症から増殖へのシフトを誘導し、炎症を終結すると推測された。本研究では、F9APの抗炎症作用におけるIEG (immediate early gene)や、BDNF遺伝子の特徴的な発現様式を明らかにし、F9APの作用機序に迫る。